刺さる本 あかつき文芸の本

俺は万能なんか信じない

ミユキ-御幸調査事務所-

洪  経世 著 B6サイズ 149P

価格 ¥1,600(税別/送料込)

[ 解 説 ]この作品は、ずばり言えば、精神異常者の事件簿的な作品です。私立調査員と霊能者が、精神異常者が起こす異常な事件に巻き込まれて行くんですが、これを読む人は、たぶん「そんな事件は現実には有り得ない」と思うだろうと思います。確かにこの物語はフィクションですが、実は精神異常者の斉藤の心理はフィクションではありません。生命の意味を間違えて考えてしまうと、他の全ての判断に狂いが出ます。その狂いのバランスを取るために異常者は奇行をするのですが、場合によっては、その奇行はナチスのような恐ろしい行動になります。この作品では、その恐ろしい事件に、まだ20歳の調査員と22歳の霊能者が、どうやって対応していくのか、その姿が書かれています。

〈あらすじ〉2063年 大阪。恐怖感に襲われ続ける奇病が流行する。原因は不明。どんなに安全な場所に居ても、呪いのように恐怖感が襲ってくる。患者は恐怖から逃れるために奇行をするようになる。そんな中、資産家 斉藤孝夫の娘 良子が行方不明になる。妻の咲から捜索の依頼を受けた私立調査員 御幸ケイは、霊能者 御幸アゾォと共に調査を開始する。しかし案件は徐々に異常性を帯びてくる。何が人を狂わせるのか?宗教ディオティマとは何か?

〈目次〉ケイとアゾォ(表紙の二人)/資産家夫人 笹川 咲/資産家 斉藤孝夫/宗教ディオティマ/アンドロイド製造企業ボーグ/好かれる人と嫌われる人/斉藤孝夫の日記/やるべきかやらないべきか/生命論/斉藤良子/背水の陣/なぜ生きるのか


自由よりも平等よりも

洪  経世 著 B6サイズ 145P

価格 ¥1,600(税別/送料込)

[ 解 説 ]この作品は、近未来に日本が二つの国に分裂して戦争危機になる話です。そもそも、なぜ国は戦争するのかと言うと、自国の財政難を解消するためです。その事実を粉飾するために使われる言葉が「正義」「大義」「聖戦」です。戦争は要するに強盗です。勝てば財政難は解消しますが(特に相手が債権国の場合)負ければ政府は滅亡です。日本は通貨発行権を持っていますが、この物語では、その通貨発行権の争奪戦が日本分裂の原因になり、分裂後は、通貨政策と金融政策の行き詰まりが戦争危機の原因になりますが、その事については書かれていません(退屈な話なので)。この作品で表現されているのは、戦争の原因がなんであれ、軍人が戦う理由は「軍人だから戦う」と言う事です。作品では特務班の工作活動が主に書かれています。敵の有力者を寝返らせる事は戦争に勝つためには必須です。その過程で起きる様々な人間的問題が、この作品では表現されています。

〈あらすじ〉「通貨発行権なき国家は国家ではなく自治体」2222年、日本は通貨発行権を巡る政治的対立から社会主義国家 日本共和国と自由主義国家 自由日本国に分裂する。その65年後、通貨政策の行き詰まりから日本共和国は自由日本国に併合作戦を仕掛ける。日本共和国特務第一班一等隊佐 赤坂ナオは併合作戦成功の鍵となる自由日本国空軍中将 秋田一平に接触する。それを察知した自由日本国陸軍特殊司令官 佐藤守大佐と元日本共和国特務第七班三等隊佐の夏目辞苑中尉は併合作戦阻止のため独自の行動に出る。自治体に成り下がるのは自由日本国か?日本共和国か?

〈目次〉赤坂ナオ(表紙の女)と物語の概要/大塚宏典/亡命の決意/入国管理局/奇跡は起こすもの/教育施設初日/教育施設二日目/夫婦生活/自由日本国空軍中将 秋田一平/秋田とナオ/誘惑/あれはナオ!/何のために戦う?/司馬哲三?/ナオの決意/司馬からの電話/作戦は始まっている/ナオへの電話/ナオからの電話/ナオの部屋/まさか!/年明け/日本共和国特務/自由日本国陸軍特殊/自日軍総司令室/占拠を察知/狙撃/総司令部検問/鬼塚隊突入/自日軍総司令室2/総司令部検問2/土手から進入/海兵隊が来た!/卑怯者


ハムスターズロックバンド

めざせ!フェスティバルホール!

洪  経世 著 B6サイズ 165P

価格 ¥1,700(税別/送料込)

[ 解 説 ]この作品はハムスターが言葉をしゃべり、楽器まで演奏するので、ファンタジー小説に思えますが、実は物語の焦点はそれではなく、主人公がなんの知識も、技術も、資金も無い状態から、どうやって目標を達成するのか、その困難に挑戦する主人公に、共鳴する仲間が集まって、不可能に思える困難を次々に乗り越えていく、その過程が物語の焦点になっています。ハムスターが主人公のように思えますが、ハムスターはマスコット的な存在に留まります。

〈あらすじ〉言葉を話すハムスター4匹を飼う高校1年生の浩君。そのハムスターがきっかけでロックバンドコンテスト全国大会決勝を目指す事になる。ロックどころか音楽をほとんど知らない浩君。お金も無い。でも不思議と仲間が増えていく。目標はロックバンドコンテスト決勝会場フェスティバルホール。ハムスターがフェスティバルホールのステージに立つと言う不可能問題をどうやって達成するのか。4人の15歳と4匹の1.5歳の挑戦が始まる。

〈目次〉4月 大阪/河合浩子(表紙の女の子)/上村楽器/フェスティバルホール/気が付けばデート/カラオケボックス/なぜフェスティバルホールなのか/椅子キス/瀧野優子/ニッチモくん/ジョン・カーネギー/めざせ!フェスティバルホール!/リハーサルスタジオ/リハーサルスタジオ2回目/マスター オブ パペッツ/プロ/立派な人/リハーサルスタジオ3回目/ジャパン ロックバンド コンテスト/セミファイナル /エリアファイナル/ジャパン ロックバンドコンテスト ファイナル


正義の基準

-なぜ生きるのか-御幸調査事務所

洪  経世 著 B6サイズ 本文21P

価格 ¥730(税別/送料込)

[ 解 説 ]この作品は、正義の判断基準はなんなのか、その事についての男女二人の会話です。ある日の夕方の会話のみの作品なのでストーリー性は薄いのですが、なぜ人間は正義を必要とするのか、今までどんな問題が起こったのか、いつから正義の追求が始まったのか、そんな感じの会話が書かれています。ここに登場する御幸ケイは別作品の「ミユキ-御幸調査事務所-」の主人公ですが、この「正義の基準」は「ミユキ-御幸調査事務所-」の前話的な内容です。

〈あらすじ〉ミユキ-御幸調査事務所-の前話。調査員 御幸ケイと師匠 結城ミユキの正義についての対話。結城ミユキはミユキ-御幸調査事務所-には登場しない。

〈目次〉なぜ生きるのか/正義の追求/気をつけないといけないのは/古代ギリシャの正義/正義の基準/人を強くするもの/孔孟思想/社会正義の寿命


〈オムニバス〉ジゃン苦本

ノークレームノーリターンでおねがいします

洪  経世 他 著 A5サイズ 109P

価格 ¥2,000(税別/送料込)

〈目次〉〈短編小説〉ヒグマのオカルチャン/美容室で丸刈り490円/鬱病原因も調査します/言葉の影響力が良く分かる話/土星は可愛い/世界一綺麗な公衆トイレ/浮気調査をしない理由/つるっぱげにしてやる/文芸でしかできない事がある/〈短編小説〉ふられてよかったね/youtubeの視聴回数/大ヒット曲には原曲がある/小説を書くコツ/ユーチューブの実数/とにかく人を集める/添削を受けずに出版する方法/間違いだらけの本ほど面白いものはない/奇書/〈短編小説〉御幸探偵社 革命/観光客と地元の人では感覚が逆/本を作る作業自体が面白くないとダメ/レコード会社が売ってくれるわけではない/惨めな話/盗作問題/‘買う’と‘読む’は全く別/ネットの最大の欠点/文章力と出版成功は無関係/売れてる本と良書の違い/〈短編小説〉本当の恐怖/儲かるかが問題/儲け話/倒産/千円進呈/例えばテレビの視聴率