酒の評論は30歳以上じゃないと難しい©洪 経世

なぜかと言うとね、酒って言うのは、一口飲んで、それだけで良し悪しを判断するなら、ジュースとか清涼飲料水にかなわないからなのね。しかし酒の価値は、そういう事じゃない。一流の酒は体の疲れが取れる。酔った時じゃなくて、寝て起きた時ね。どんなに美味しいジュースでも、清涼飲料水でも、エナジードリンクでも、それは無い。それが有るのは一流の酒だけ。飲んで良し、酔って良し、眠って良し、覚めて良し、それ全てで評価しないとダメなのね「酒」って。30歳以下でその経験を充分に積む事は、不可能ではないにしても、普通にやってると無理。特にウイスキーは、伝統的なスコッチウイスキーでも、ストレートで飲んで、その良さが分かるには10年くらいはかかる。日本酒の場合はそんなに時間はかからないけど、一口飲んだだけでは、ベテランなら、そこから飲酔眠覚の推理はできるけど、推理はハズレも多いしね。飲み口は良かったのに酔い覚めが最悪って酒は少なくないと思うよ。酒の銘柄は真面目に選ぼう。©洪 経世