精神力の存在を否定すると知能が破壊されて行くんですが、知能の「低下」ではなく「破壊」と表現したのは、奇妙な低下だからです。ふつう知能が低いと言うのは「簡単な事は分かるが難しい事は分からない」ことを言います。その場合は難しい仕事が出来ないだけなので問題はありませんが（程度によりますが）、精神力の存在を否定して知能が破壊された場合、「難しい事は分かるが簡単な事は分からない」と言う、非常に奇妙な知能低下が起こります。その状態になると難しい仕事はできても普通の生活が自力で出来なくなるので深刻な問題になります。知能を失えば自律神経さえ停止します。精神力の存在の否定は自殺行為の一種です。科学の問題点はいろいろ言われていますが、一番の問題点は精神力の存在を否定する事です。人生で最も価値が高い物は知能です。知能が無ければ価値が分からない人間になるからです。価値が分からないのなら生きても無駄です。猫に小判です。その知能を科学は破壊する訳です。今の時代はその科学を、知識的に無防備な子供に、正当な考え方として教えてる訳です。これはかなり異常な社会だと思います。
©洪 経世